「보고 싶어 (ポゴシッポ)」
韓国語を学び始めたばかりの人も、韓国ドラマを見る人も、必ず一度は耳にする言葉です。
日本語では一般的に「会いたい」と訳されます。
しかし、この言葉の根底にある感覚は、日本語の「会いたい」とは少し異なる温度を持っています。
「会う」ではなく、「見る」ということ
「ポゴシッポ」を直訳すると、「見たい(見たいです)」になります。
動詞の「ポダ(より/見る)」に、希望を表す「〜シッポ(〜したい)」が組み合わさった言葉です。
日本語の「会いたい」が、二人で会うという約束や行為に重きを置く言葉だとしたら、韓国語の「ポゴシッポ」は、相手を自分の目に焼き付けたいという、より切実で視覚的な状態を表しています。
心のシャッターを切るように
誰かを「ポゴシッポ」と思う時、韓国の人の頭の中には、相手の顔や、一緒に過ごした風景が浮かんでいます。
会って何かを話したいという欲求よりも先に、「ただ、あなたの姿をこの目で見たい」「あなたの存在を確認したい」という、純粋で静かな熱望が込められているのです。
ドラマや歌の歌詞で、この言葉がこれほどまでに繰り返されるのは、それが物理的な距離を埋めるためだけの言葉ではなく、心の空白を相手の姿で満たそうとする、最も素直な告白だからかもしれません。
実践で使える「ポゴシッポ」のバリエーション
- 보고 싶다 (ポゴシプタ): 独り言のように「会いたいなぁ」と呟く時。
- 보고 싶어 (ポゴシッポ): 恋人や親しい友人に「会いたい」と伝える時。
- 보고 싶어요 (ポゴシッポヨ): 少し丁寧に「会いたいです」と伝える時。
- 보고 싶었어 (ポゴシッポッソ): 久しぶりに会えた時に「会いたかったよ」と伝える時。
返事の仕方は?
もし相手から「ポゴシッポ」と言われたら、こう返してみてください。
「나도 보고 싶어 (ナド ポゴシッポ)」: 私も会いたい / 私もあなたの姿が見たい
言葉の距離、心の距離
少し興味深いのは、韓国ではこの言葉を家族や恋人、友達に対して、日常の挨拶のように頻繁に使うという点です。
日本語の「会いたい」が持つ少し重いニュアンスに比べて、韓国の「ポゴシッポ」はもっと生活に密着した、温かい「情(ジョン)」の表現でもあります。
離れていても、いつも私の視界のどこかにあなたを感じていたい。
そんな韓国的な心の距離感が、この四文字に濃縮されています。
「ポゴシッポ」の深さを知る
もし誰かがあなたに「ポゴシッポ」と伝えたなら、 それは単にスケジュールを合わせて会いたいという意味以上に、「今、私の視界の中にあなたを呼び寄せたい」という深い愛情の証です。
言葉の 向こう側にある、
この繊細なニュアンスを知ることで、
あなたの韓国語は、もっと温かく、
もっとあなたらしいものになると思います。